労働生産性の国際比較2021を公表しました!

(公財) 日本生産性本部は、12月17日、「労働生産性の国際比較 2021」を公表しました。これは、当本部がOECD.Statデータベース等をもとに毎年分析・検証し、公表しているものです。

「労働生産性の国際比較2021」では、2020年の日本の労働生産性(時間当たり及び就業者一人当たり)の国際的位置づけや2019年の製造業の労働生産性比較と併せて、コロナ禍での労働生産性の変化(2020年4~6月期以降の動向)についても分析しました。人口減少が進む日本において、生産性向上は喫緊の課題であり、政府や民間企業・組織も様々な取り組みを進めていますが、当本部では、日本の労働生産性の国際的な位置づけを定点観測し、今後の政策立案や施策の展開に役立てたいと考えています。

OECDデータに基づく2020年の日本の時間当たり労働生産性は49.5ドル(5,086円)で、OECD加盟38カ国中23位でした。実質ベースで前年から1.1%上昇したものの、順位は1970年以降最も低くなっています。就業者一人当たり労働生産性は78,655ドル(809万円)、OECD加盟38カ国中28位となっています。

  1. 1.日本の時間当たり労働生産性は、49.5ドル。OECD加盟38カ国中23位。

    OECD OECDデータに基づく2020年の日本の時間当たり労働生産性(就業1時間当たり付加価値)は、49.5ドル(5,086円/購買力平価換算)。米国(80.5ドル/8,282円)の6割の水準に相当し、OECD加盟38カ国中23位(2019年は21位)だった。経済が落ち込んだものの、労働時間の短縮が労働生産性を押し上げたことから、前年より実質ベースで1.1%上昇した。ただし、順位でみるとデータが取得可能な1970年以降、最も低い順位になっている。

  2. 2.日本の一人当たり労働生産性は、78,655ドル。OECD加盟38カ国中28位。

    2020年の日本の一人当たり労働生産性(就業者一人当たり付加価値)は、78,655ドル(809万円)。ポーランド(79,418ドル/817万円)やエストニア(76,882ドル/791万円)といった東欧・バルト諸国と同水準となっており、西欧諸国と比較すると、労働生産性水準が比較的低い英国(94,763ドル/974万円)やスペイン(94,552ドル/972万円)にも水をあけられている。前年から実質ベースで3.9%落ち込んだこともあり、OECD加盟38カ国でみると28位(2019年は26位)と、1970年以降最も低い順位になっている。

  3. 3.日本の製造業の労働生産性は、95,852ドル。OECDに加盟する主要31カ国中18位。

    2019年の日本の製造業の労働生産性水準(就業者一人当たり付加価値)は、95,852ドル(1,054万円/為替レート換算)。これは米国の65%に相当し、ドイツ(99,007ドル)をやや下回る水準であり、OECDに加盟する主要31カ国の中でみると18位(2018年も18位)となっている。

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